「一般常識」と思っていたことが通じないこともあります。
地域や慣習によってお葬式の費用も進め方もまるで違うことをご存じでしょうか?一般的に「常識」だと思われていることが、いざという時に全く通用しないケースも少なくありません。
お布施の相場は千差万別
例えば、都市部と地方では、斎場の利用料や火葬料、僧侶へのお布施の相場が大きく異なります。
また、同じ地域内でも、特定の宗派や地域コミュニティに根ざした独自のしきたりが存在することもあります。
お位牌だと東京都内では野位牌のみでOKであったり、お寺さんによっては2本必要だったり。
お布施の金額も違ったり、お寺によっては、戒名料(法名料)、交通費、お食事代などとわけてほしいというのも(これはお寺の事情というのがあります)。
神奈川県ですら文化が違う
同じ神奈川県内でもお焼香の順番が喪主→遺族・親族→一般でなく、その逆であったりも(筆者も経験しています)。
地域によっては、長年その場所に根付いている葬儀屋さんが独自文化を作り上げたところもあります。
筆者が日本葬送文化学会で長年理事、副会長を経験していて、色々な葬送文化をみてきています。
通夜振る舞いをどうするか?
ある地域では「お通夜の振る舞い酒は必須」とされていても、別の地域では「香典返しは即日返しが基本」といったように、細かい慣習の違いが無数に存在します。
これらは、親族間の取り決めや、地域住民との関係性にも影響を与えるため、事前に確認しておくことが非常に重要です。
特に、近年では「家族葬」や「直葬」といった多様な葬儀形式が増えており、昔ながらの慣習に囚われない選択肢も増えています。
しかし、その一方で、故人の遺志や遺族の意向、そして地域の慣習との間で板挟みになり、トラブルに発展するケースもよく見ます。
葬儀の多様化
近年、葬儀の形式は多様化の一途を辿っています。
かつて主流であった、親族や地域住民が広く集まる伝統的な葬儀だけでなく、「家族葬」や「直葬」といった、より小規模で費用を抑えた選択肢が増加しています。
これは、核家族化の進行、地域コミュニティの変化、そして個人の価値観の多様化といった社会背景を色濃く反映したものです。
とくに地方ではまだコミュニティ重視(優先度が高い)ところでは、地域の細かいしきたりがあるからこそ、皆さんがお手伝いされることも。
家族葬の落とし穴
その中で、家族葬は、故人のごく近しい親族のみで執り行われる形式で、参列者の対応に追われることなく、故人との別れをゆっくりと惜しむことができるというメリットがあります。
また、参列者の数が少ない分、費用も抑えられる傾向にあります。
だが、家族同様にお付き合いされていた方々が蔑ろにされた場合、切ない気持ちにもなります。
そうでなくてもお気持ちでお参りに来られるかたもいらっしゃるので難しい選択肢です。
わざわざお参りに来られたお方に「家族葬なのでご辞退願います」ってお伝えできますでしょうか?
直葬は、通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う最もシンプルな形式です。費用を大幅に抑えられる点や、宗教的な儀礼に縛られずに故人を送りたいという遺族の意向に沿える点で選ばれることがあります。
新たな課題
しかし、このような多様な選択肢が増える一方で、新たな課題も生まれています。
特に、「故人の生前の遺志」と「遺族の意向」、そして「地域の慣習」との間で板挟みになり、トラブルに発展するケースも報告されています。
例えば、故人が生前は伝統的な葬儀を望んでいたにもかかわらず、遺族が費用や手間を考慮して家族葬や直葬を選択した場合、親族間での意見の相違が生じることがあります。
また、先ほど申し上げたように、特定の地域では、未だに「葬儀は盛大に行うべき」という慣習が根強く残っている場合があり、簡素な葬儀を選んだ遺族が、周囲からの無言の圧力や批判に晒されることも少なくありません。
遺族からしたら余計なお世話だという気持ちもわからなくないです。
エンディングノートの活用は万能ではない
さらに、エンディングノートなどで故人が葬儀形式について明確な希望を記していなかった場合、遺族が故人の真意を汲み取れずに葛藤を抱えたり、兄弟姉妹間で意見が対立したりすることも考えられます。
エンディングノートは法的根拠がありません。
しかし、ガイドラインとして活用されることはいいでしょう。
どうしてほしいかを明記されることで混乱がだいぶ減ります。
このような状況を避けるためには、生前のうちに家族間で葬儀に関する希望や考えを共有しておくことが非常に重要です。
とくにご自宅をどうされたいかをきちんと話し合っておくことも重要です。
意外と皆さん、意識が違うことがわかります。
終活の一環として、自分の葬儀に対する考えを明確にし、それを家族に伝えておくことで、遺族の負担を軽減し、トラブルの発生を防ぐことに繋がります。
このような状況を避けるためにも、終活の一環として、お葬式に関する情報収集は欠かせません。
地域の葬儀社に相談したり、自治体の窓口で情報を得たり、インターネットで信頼できる情報を探したりするなど、多角的に情報を集めることが大切です。
わからなければ、葬儀屋さんにお聞きください。
そのために、昨日書きました、葬儀社選びが重要です。
知ることが大切です
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そして、最も重要なのは、自身の希望や家族の意向を明確にし、必要であればエンディングノートなどに記しておくことです。
そうすることで、いざという時に混乱を避け、スムーズな対応が可能となります。
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