ご葬儀で大切なこと

ご葬儀で大切なことがあります。
これは、誰しも知っていることですが、意識をしたないことです。

3つあります。

  1. 葬儀社は心のケアまで見れません
  2. 愛する人のご葬儀をどのようにしたいかを決めるのはあなたです
  3. どのようなサービス(役務)があなたに最も大切か

まず第一、心のケアのグリーフケアまで視野に入れている葬儀屋さんはあまり多くありません。これができるのは心理カウンセラーが常駐し、その役割を理解している葬儀屋さんしかありません。
私が見てきたなか、心理カウンセラーの役割は多岐に渡りますが、あまり遺族に関わりすぎるとグリーフケア事業が失敗する例も聞いております。

しかし、グリーフケアまで行ってくれる葬儀屋さんは少ないです。
逆に町の葬儀屋さんに遺族もそこを求めている人達の少ないかと。
実際は求めたいのでしょうが、葬儀屋さんに諦めていらっしゃるのかも。
ここはアンケート調査を取ったことがないので正直なところわかりません。

次に、葬儀をどのように執り行いたいかを明確にすることは大切です。
単なる「仏式」「神式」「キリスト教式」または「無宗教」であるだけではなく、故人の思いや功績をどう参列者に伝えたいかも考えていただきたいです。

お通夜を含む葬儀に参列して、面倒くさそうに参列し、お経や祝詞を聞くなりして焼香、玉串奉奠、または献花をし、喪主と遺族に社交辞令で会釈し、終わると言う行為がどれだけ負担であるかは、たぶん一度でも葬儀に参列された方ならご存知かと思います。まして義理で会社の関係で参列し、誰が関係者なのかもよくわからないままのご葬儀がかなりあります。

そのようにならないために、ご葬儀におカネをあまりかけずにどう執り行いたいかを考えていただきたいです。

極端な例では「お通夜は読経なし、しかし皆さん式場に集まって、そのまま祭壇の前に献花し、その会場で偲ぶ会みたいなこと(通夜ぶるまいをされるならどのタイミングでなさっても異議ないかと)されるのもアリだと思います。
自宅でのお通夜の会場が葬儀会館でざっくばらんになったように思えば済むことです。

葬送儀礼を軽視しているのではありません。
葬儀・告別式は次の日にきちんと執り行なえばよいだけです。
通夜と言うのはもともと「夜を通して」で亡くなった方を見守り、見送る儀式です。原点に帰ればよいことです。
そこにお寺さんも交えて、法話をしていただくことだって悪いことではありません。それをすることによって遺族と寺院と更に参列者の距離感や隔たりもなくなります。

しかし、そこを考えるのが面倒であるからこそ、すべて葬儀屋さん任せにしてしまうので、葬儀屋さんの言いなりなってしまう(考えなくて済むのは便利であることは明白ですが)。

実際、私の父も祖父が亡くなったとき、私の実家は先祖代々葬儀屋をやっていますが、「葬儀屋を呼べ」と慌てたくらいでした。葬儀屋さんであっても、自分の身内の葬儀は慌てるものです。
私は某メーカでエンジニアをしていたころに「オヤジ、待てや。うちは葬儀屋だろ。何を血迷ったことを言ってるんや?同業他社でも呼ぶのか?」と言う具合に伝えたら正気に戻ったくらい慌てました。これは最初から死を受け入れたくない気持ちから来た迷いと焦りからだと感じました。そして、従業員は誰しもそこに携わりたくない(なにをしても正気でない社長に難癖をつけられるだろうから遠ざかっていました)。

だからこそ、日々の準備とどのようにご葬儀を営みたいのかを書いておくことが大切です。それにはもちろん、エンディングノートが便利です。実は、エンディングノートと言うのは自分のためだけえはなく、愛する人のためにも使えます。

そして、最後に葬儀に携わるサービス(役務)です。
あなたに、何が大切であるかを考えてください。

これは、会葬者へのおもてなしのお食事なのか、祭壇を華やかにすることなのか、会葬者に故人の功績をもっと知っていただくことなのか、残された人たちの紹介なのか、色々とあります。

ご葬儀に参列された方々は何かと理由があり、参列してます。
理由なき参列者はおりません。
そのために、ご葬儀を大切に思われるなら、参列者にも大切なお時間を活用しお参りに訪れているのだからこそ、有意義に時間を活用したいかと思いまませんか?

そこにはご葬儀を出す遺族が何を大切に思うかをご遺族で理解する必要があります。葬儀の主役は亡くなった故人ですが、実際のプロデューサーは遺族(喪主)であり、葬儀社は黒子、キャストが参列者であると考えていただければよいです。

もちろん、一切手をかけたくないとおっしゃるのならすべて葬儀屋さん任せで葬儀屋さんの言う金額をお支払いただく(それが高いか安いかはわかりません)ことしかありません。結婚式同様にちょっとした車が買える大金が動くのに、何も考えない人(いや、その時まで考えたくなく事実を否定し続ける人も–私の親戚にもおりました)も少なくありません。

これを読まれた方、もう一度、ご葬儀について考えていただくのもよいでしょう。

 

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